熊本の産物が食べられない

 今日、地域の漁連の組合長と話す機会があった。おみやげに松尾産のアサリをいただいたのだが、見ただけでたいへん上質のものであった。そして、たいへん驚いた。これは、普段私たちの口には入らないということである。現在、松尾産のアサリは広島に出荷されているということである。ちょっとおかしくはないか。
 なにも、広島に出荷していることがおかしいのではない。経済活動なのだから、値のいいほうに出荷するのは当然である。ただ、広島の業者は、食品表示に会社名を書き、その下に熊本松尾産と書いているそうである。その喜びもあるようである。普通は、加工業社名だけを記載するそうで、中国産が混じっている可能性があるかららしい。ところが、松尾産のアサリは完全に松尾の地先で取れたもので、中国産のまじりがない。そこで、堂々と産地を記載してもらえる、その喜びのようである。
 熊本の産物が、他の地域で食され、人気を呼ぶのは喜ばしいことである。アサリに限らず、ナスも、メロンも、みかんも、スイカもそうである。しかし、私たちもちょっとは食べたい。それらが人気を呼ぶだけおいしく、その地に住んでいる誇りになると思うからである。たいへんくやしい。
 今日は、そういう事実を知らずに来たことに恥じた。そして、熊本でもちょっとは食べられる流通形態をつくり、わがまちの誇りをつくっていきたいと思ったものだった。

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